2010年03月26日
イランの正月
イランのお正月
イランの新年は太陽暦を用いており地球が太陽の
周りを完全に一周するには365日と数時間かかる為、
日本の春分の日が新年ですが今年の正月は何時何分
ですと正確な時刻が発表されますが、毎年約6時間
ずれがあり、どうやら2010年3月20日現地時間
21時2分13秒がイラン暦1389年1月1日新年の様です。
正月一ヶ月前から日本と同じ様に大掃除が始まり、
クローゼットやタンスの中の生理整頓、絨毯を洗い、
窓ガラスも拭かれ、冷蔵庫やフリーザーの中を空にして
ふきあげキャビネットの中の食器類も全て出して拭き掃除、
台所や浴室の壁や床のタイル洗い、シャンデリアも天井から
下ろしきれいに洗い、布団カバー等、全室のカーテンも洗い、
考えられる全ての場所を綺麗にしだします。
その後部屋の飾りを新しくしたり、新年に着る家族の全員の
服を新調し、家庭によってはお正月に食べるお菓子を
ホームメイドで用意するところもあり、ふんだんな
アーモンドを使ったお菓子やパウダーにした
お米のクッキー、ココナツクッキー等甘いお菓子を
焼く匂いが家中を漂い、最後にサロンに正月の飾り物として
七つのS音の付いた物を用意仕出します
(昔はSH音の付いたものを飾りました)。
それはサマヌー(小麦の胚芽)、スィーブ(りんご)、
セルケ(酢)、ソマーグ(香料のスーマック)、
スィール(にんにく)、サンジェドゥ(ななかまど)、
サブゼ(やはずえんどう、麦等の新芽を水栽培で正月の
2週間前ごろから作っておき、青草として一皿飾る)。
その他に、花、コーランの聖典、ローソク、鏡、
色をつけた卵、金魚鉢に入った二匹の金魚を用意し、
大宇宙に誕生させていただいたことを感謝し健康で幸せで
不老長寿の願い等を込めて飾ります。
いよいよ新年の時間になる頃にはテレビの前に座り
カウントダウンが始まりお正月になった事が告げられると
家族一同お互いにほっぺにキスをしあい共に新年を祝い、
お菓子やお茶を食べ、そして年長者からコーランに
はさんであるお札のお年玉をもらいます。
さて今年のイランの新年は日本で子供達と共に迎える事に
なりますので、お姑さんと一緒に作ったお正月のお菓子
2種類を(お米のパウダーにバラ水を混ぜて作った
ヌネ ベレンジとアーモンドパウダーで作りトップに
ピスタチオを飾った甘~いお菓子バグラヴァ)を容器に
入れて日本に持参します。
(日にちが前後してしまいました)
2010年03月16日
イラン人の挨拶
イラン人の挨拶
サラーム(salam こんにちは)
この国の人で挨拶の出来ない人はまだ言葉を覚えていない赤ん坊でそれ以外の
人はいないと言い切れるほど皆 サラームをお互いに言い合います。
サラーム サラマティ ミヤレ (サラームを言えば サラマティ(健康)が
やって来る)という諺があり、相手に早くサラームを言った方が勝利?!とでも
思っているのかしらと疑うほどです。勿論必ず年下の方から年上にサラームを言
うのは当たり前のことです。元来サラームとは健康という意味です。
こちらでは子供が生まれた時から「サラーム ママン」(salam maman)
と母親が言いながらその可愛い赤ちゃんを抱き上げます。
父親も「サラーム ババ」(salam baba)と言ってあやします。
お祖父さんも「サラーム ペダル ボゾルグ」(salam pedar bozorg)
おばあさんも「サラーム マダル ボゾルグ」(salam madar bozorg)
小さいお兄ちゃんも「サラーム バラダール」(salam baradar)
お姉ちゃんも「サラーム ホハール」(salam khahar)と赤ちゃんに自然に挨拶を
教えながらしかも赤ちゃんと自分の関係を教えていきます。父方、母方の叔父,
叔母、従兄弟、姪も全てペルシャ語で自分が赤ちゃんにとって誰なのかを毎回言
って聞かせます。
家族の絆が大変深いこの国の人たちは近くに住んでいれば週末に集まりますし、
遠くに住んでいれば良く電話で話しますので赤ちゃんは言葉が話せる頃には誰が
誰なのかわかってきます。先ず家庭内で誰もがお互いにきちんと挨拶をしている
のを見て育ちますので3~4歳になる頃にはまるで大人のように、道で会った人
にもサラームと元気な声で挨拶してます。大人は挨拶が出来るその子をちゃんと
褒めてあげます。サラームがよく言える子とほめられて育った子供達は一日の内
何回も家に出入りする度に、サラームを家族に言いますし、学生になっても大人
になっても学校でも仕事場でも先ずサラームから始まりサラームが無ければ会話
は快く始まりません。
今では二人だけになった私達夫婦も毎朝サラームで一日が始まります。
サラーム(salam こんにちは)
この国の人で挨拶の出来ない人はまだ言葉を覚えていない赤ん坊でそれ以外の
人はいないと言い切れるほど皆 サラームをお互いに言い合います。
サラーム サラマティ ミヤレ (サラームを言えば サラマティ(健康)が
やって来る)という諺があり、相手に早くサラームを言った方が勝利?!とでも
思っているのかしらと疑うほどです。勿論必ず年下の方から年上にサラームを言
うのは当たり前のことです。元来サラームとは健康という意味です。
こちらでは子供が生まれた時から「サラーム ママン」(salam maman)
と母親が言いながらその可愛い赤ちゃんを抱き上げます。
父親も「サラーム ババ」(salam baba)と言ってあやします。
お祖父さんも「サラーム ペダル ボゾルグ」(salam pedar bozorg)
おばあさんも「サラーム マダル ボゾルグ」(salam madar bozorg)
小さいお兄ちゃんも「サラーム バラダール」(salam baradar)
お姉ちゃんも「サラーム ホハール」(salam khahar)と赤ちゃんに自然に挨拶を
教えながらしかも赤ちゃんと自分の関係を教えていきます。父方、母方の叔父,
叔母、従兄弟、姪も全てペルシャ語で自分が赤ちゃんにとって誰なのかを毎回言
って聞かせます。
家族の絆が大変深いこの国の人たちは近くに住んでいれば週末に集まりますし、
遠くに住んでいれば良く電話で話しますので赤ちゃんは言葉が話せる頃には誰が
誰なのかわかってきます。先ず家庭内で誰もがお互いにきちんと挨拶をしている
のを見て育ちますので3~4歳になる頃にはまるで大人のように、道で会った人
にもサラームと元気な声で挨拶してます。大人は挨拶が出来るその子をちゃんと
褒めてあげます。サラームがよく言える子とほめられて育った子供達は一日の内
何回も家に出入りする度に、サラームを家族に言いますし、学生になっても大人
になっても学校でも仕事場でも先ずサラームから始まりサラームが無ければ会話
は快く始まりません。
今では二人だけになった私達夫婦も毎朝サラームで一日が始まります。
2010年02月26日
イランの果物の食べ方(1)
イランの果物の食べ方(その1)
きゅうりの食べ方
イランでは一年を通してきゅうり(サイズは12~13cm)を
果物と一緒に食べますがきゅうりの独特の匂いを楽しみながら
各自で皮を剥き、人によっては更に2cmほどナイフで
切ってから塩を振りかけフォークで食べます。
オレンジの食べ方
1.接待者からナイフとフォークがのった果物用皿を差し出され、
次にお好きな果物をどうぞと盛り付けられた果物皿を目の前に
差し出されたらオレンジを自分で取り皿の上に
乗せて先ずひざの上に置く。
2. 左の手でオレンジを持ち、オレンジのヘタの部分を右親指で
押さえたまま半径2cmくらいのところを右手で持った
果物ナイフで動かしながらまるく切り口を入れ皮を剥く。
(指や爪を汚したくない人は最後までナイフで皮を剥く)
3.ナイフで垂直に6箇所切り口を入れるが下の部分まで切り口を入れない。
4.中のオレンジが見えている2の部分をナイフの先でオレンジの皮の
内側と中袋の外側の間を1cmほど隙間を入れる。
5.右手の4本指で持ったナイフで垂直に切り口を入れた皮を
右手の親指で押さえながら剥がしていく。
6.最後まで剥がさず切り口のあるところまで皮を広げ、
渋味のする白い部分を取り除いた後、あたかも花が咲いたように
内袋のオレンジを小2~3袋ずつに割く。
7.食べだす前にまるで茶の湯のように両横に座っている方に
いかがですかとお勧めしてから召し上がる方もおられます。
お皿に置いたままひざに載せ、一袋ずつ内袋の皮ごとそのまま食べます。
一袋のサイズが大きければ半分に切って食べてもよし、種のある部分に
ナイフで切り口を入れ種を取り出しますが皮は日本のように硬くありません。
勿論4からはナイフを使わず手で皮を剥き食べる方も多いですが、
これだけの事を男性も女性も意図も簡単におしゃべりをしながらやってのけます。
私たち日本人もお箸でお魚の身をきれいに骨から取り除いて
食べることが出来るように、どこの国にも食べ方の伝統や技術が
あると思いますし、それぞれの食文化の違いに尊敬の念を払いたく思います。
ちなみにイランでは食事は(フォークとナイフの持ち方で)、
スプーンを右手にフォークを左手に持ち、皿の上でスプーンと
フォークの後ろ側のカーブで食べ物を寄せスプーンにのせて食べます。
2010年02月15日
イランの果物のもてなし
イランの果物のもてなし
この国の果物は気候のせいかとてもおいしく、空気が
乾燥してるので果物から水分を補給する為、
毎日の食事より大切なのかしらと思われるほど皆さん果物をよく食べます。
通常、家庭ではリビングのテーブルの上には毎日何種類もの果物が
大きめの皿に盛り付けられ、各自お皿に自分で食べたい果物を取り寄せ、
果物ナイフで切ったり剥いたりして必要に応じて
果物用フォークで数種類の果物を食べることを楽しんでいます。
日本のように皮を剥き一口大に切ってお皿に盛り付けて
お客に差し出すことはしません。
パーティや式典の時、最大にもてなしたい時は
接待者が盛り付けられた果物皿から数種類の果物を
お皿に取り寄せお客様に差し上げ、その上で果物用皿と
ナイフとフォークをお客様に渡します。
初めてイランに行った時、皆さん果物の食べ方があまりにも
プロフェッショナルでお客様と楽しく懇談しながら
各自が果物用ナイフを上手に使っておられ、食べた後各自のお皿の上には
きれいに皮だけがたたむようにして置いてあるのを見て、まるで
外国人が初めてお箸を日本人の前で緊張して使う気持ちがわかるなあと
思いながら、皆さんのまねをして果物を食べたことを思い出します。
2010年02月11日
ペルシャ料理の文化 リム アマニ Limu Amani
リム アマニ (ドライライム) Limu Amani or limu Omani
ペルシャ語ではリムといいますが原産地は灼熱の国オマーンで、レモンよりもっ
と新鮮で酸っぱく ピンポン玉ぐらいのサイズで香りももっとアロマ的です。
初夏になるとリムシラズィ(イランの南西にあるシラーズ特産のリム)が果物屋
の店頭に出始め、最初は濃いグリーンでとても酸っぱくて汁をサラダにかけて食
べたりします。
イランの若い女の子の好物で半分に切って塩を振って食べます。
9月頃には黄色く熟れたリムを絞ってビンに保存し一年中サラダやスープに使い
ます。
乾燥させたリムをペルシャ語では リム アマニ(オマーンのライム)と言いま
す。
ペルシャ湾岸近隣諸国では熟したライムを塩水で煮てから日干しして、中が黒く
なるまで完全に乾燥させるそうです。
太陽の光をたっぷり浴びて乾燥したこのリム オマニをフォークで突き刺し穴を
開けて原型のままイラン肉料理と煮込んだり、種を取り除いてパウダーにし酸味
を利かせた料理に使います。
数ある調味料としてこのリムアマニもイラン料理に欠くことは出来ません。